やるだけで効果絶大!勉強の効率を最大化するテスト効果とは!?

勉強

最短で最大の効果を得られる勉強法

そもそもテストとは何でしょうか?
これまでに勉強したことをどれくらい覚えているか、どれくらい理解しているかを数値化して確認したり誰かと比較するものという認識の方がほとんどでしょう。
もし学校などで行われるテストが学力を試す意味しかないのであれば、当然のことながらテストを受けること自体に学力を上げる力はありません。
ところが最近の研究から、テストを受けるだけでテストの点数が上がることがわかってきたのです。
しかもテストを効率的に行うと、全体の勉強時間を減らす一方で、高得点をとることができる、というのです。
今日はそんな魔法のような「テスト効果」についてお話させていただきます。
それでははじめにアメリカの研究グループにより発表された実験を紹介します。

読むだけとテスト形式どちらが勉強に効果があるの?

実験参加者は、外国語の単語とその意味を覚える学習とテストを繰り返しました。
直前のテストで不正解だった単語に関する再学習・再テストの方法を、変化させていき実験参加者を4グループに分けました。
再学習では、復習として単語とその訳語を見直しました。
再テストでは、単語だけを見て、その訳語を自分で答えます。
その1週間後に最終テストを行いました。

結果は不正解の単語のみ再学習し、全単語を再テストしたグループ2は、総勉強時間がグループ1よりも短いにもかかわらず、最終テストで高得点をとりました。
全単語を再学習し、不正解の単語のみ再テストしたグループ3は、総勉強時間はグループ2とほぼ同じであったのに、その得点は低くなりました。
つまり、読むだけの復習よりテストによる復習に時間を使う方が、得点は向上するので勉強の効率は良いことがわかりました。

強力な勉強法~テスト効果~

研究では、大学生(アメリカ人)が外国語の単語(スワヒリ語)の学習とテストに挑戦しました。
まずコンピュータの画面上にスワヒリ語の単語とその意味が提示されます。
1個の単語とその意味が続けて出てきますので、学生たちはこれを覚えます。
この学習が終わると、続いてテストが行われます。
テストではスワヒリ語の単語だけが画面に提示されるので、学生たちはその意味をキーボードから入力します。
新しい言語を覚えるのは難しいこともあり、このテストの平均点は100点満点中で30点ほどでした。
続いて実験に参加した学生を4グループに分け、スワヒリ語の再学習と再テストを繰り返します。
ここでいう再学習とは、復習のために単語とその訳語をもう一度見直すことをいいます。
一方で再テストでは、単語だけを見て、その訳語を自分で答えます。
まとめると、再学習とはテスト形式を利用しない「読むだけの」復習方法、再テストとは小テストを利用した復習法ということです。
このグループ分けは少し複雑に思えますが、要は直前の再テストで不正解だった単語をどう勉強するかという観点からグループ分けしているのです。
実験にかかった時間、つまり総勉強時間は、当然のことながらグループ1が最長で、グループ4が最短でした。
グループ2とグループ3はほぼ同じでした。
そして1週間後に、全員が「最終テスト」を受けました。
あらためて最終テストの結果をみていきましょう。

テストの方が2倍も勉強の効率が良い!!

研究結果をみると、グループ1とグループ2が高得点をおさめています。
グループ1はすべての単語を何回も学習したのですから、最終テストの得点が高くて当然です。
ポイントは、総勉強時間が少ないグループ2でも得点が高かったということです。
グループ2の総勉強時間は、グループ1の7割程度しかないことに注目してください。
グループ2と同じくらい勉強時間を使ったグループ3は、方法一実験参加者は、単語10語を学習しま
した。
学習する部屋と学習する方法をそれぞれ2通り用意しました。
学習方法は、「単語を耳で聞く」あるいは「画面で単語を見る」です。
グループ1は2回の学習において、部屋と方法を変えませんでした。
グループ2は、1回目と2回目の学習で部屋と方法を変えました。
2回の学習のあと、最終テストを行いました。
結果はグループ2がグループ1よりも最終テストで高い得点をとりました。

決まった順番ではなく、ランダムが勉強の効果は良い

ここからは2つ目の研究をご紹介します。
この研究は、アメリカの研究グループが行ったもので、学生たちはまず40語の単語を覚える学習を行いました。
単語を覚えるための学習は2回です。
また学生たちは2グループに分かれました。
グループ 1 の学生たちは、2回の学習のどちらにおいてもまったく同じ環境で学習をしました。
一方でグループ2の学生たちは、1回目と2回目では環境を変えて学習しました。
この実験でいう環境とは、「勉強する場所」および 「勉強方法」 のことです。
学習が終わったあとに最終テストを行い、単語をどれくらい覚えているかを調べました。
グループ 1と違って、グループ2は場所と方法を「バラバラ」にしたわけです。
実験の結果、学習する部屋や、単語を覚えるための方法を変えたグループ2の方が、グループ1よりも約1.5倍も高い得点をとりました。
この実験が行われたあとに、環境をどのように変えればより効果が上がるのかを調べるためにいろいろな実験が行われました。
その結果、環境を変えるとテストの結果が確かによくなることがわかりました。
ただしいつでも成績が1・5倍にもなる、というわけではなく、もっと効果が小さくなる場合もありました。
とはいえ、環境を変えて勉強することは、どちらかといえばよい結果を生み出すということは間違いありません。

さまざまなところで表れるバラバラの法則

もう1つ、勉強方法でバラバラの法則が成立することを示した実験を紹介します。
この実験では、アルファベットの文字を並べかえて、意味がある単語をつくり出すという課題を行います。
例えばこんな問題です。
・問題A 「ANLER」を並び替えて、意味がある単語をつくりなさい
正解は、LEARN(学ぶ)です。
実験ではたくさんの単語を用意し、事前学習においてこういった問題を3回に分けて解いていきます。
このときに、2つの学習方法を試します。
方法1では何もバラバラにしません。
つまり、事前学習時と最終テスト時に同じ問題が出てきます。
例えば「LEARN」という単語が正解の場合、3回の事前学習時と最終テスト時ではどちらにおいても、問題A(ANLERを並び替えて意味がある単語をつくりなさい)が出されるということです。
方法2では、事前学習の内容と最終テストの内容をバラバラにしてしまう方法です。
例えば3回の事前学習時ではそれぞれ、
・問題B 「RELAN」を並び替えて意味がある単語をつくりなさい
・問題C 「NERLA」を並び替えて意味がある単語をつくりなさい
・問題D 「LAREN」を並び替えて意味がある単語をつくりなさい
といった問題に取り組みます。
最終テストでは、問題A(ANLERを並び替えて意味がある単語をつくりなさい)が出題されます。
つまり、事前学習と最終テストでは出題される問題が違うのです。
このように、文字を並び替えて単語をつくる課題で、学習方法を比較した例を紹介します。
次の研究を見てください。

バラバラな問題を勉強した方がいい?

実験参加者は、文字を並べ替えて単語をつくる事前学習を3回に分けて行いました。
学習方法は、
方法1(1種類の問題を3回解き、それがテストに出る)、あるいは
方法2(3種類の異なる問題を解き、テスト時にはそれらと異なった問題が出る)、
の2通りです。
3回の事前学習のあと、最終テストを行いました。
方法2による事前学習の方がテスト成績がよくなれば、バラバラの法則が成り立つといえます。
結果 方法2で事前学習した方が、最終テストでよい成績をとりました。

さて、結果をみてみましょう。
直感的には、最終テストで事前学習した同じ問題が出る「方法1」の方が最終テストの成績がよくなると思われるでしょう。
ところが意外なことに、内容が異なるバラバラの問題を解いた「方法2」で事前学習した方が成績がよくなりました。
つまり、テスト時に勉強時と同じ問題が出るという幸運な場合よりも、成績が上がる勉強法があるという驚きの結果です。
この結果から、バラバラの法則における分散効果は、同じ教科であっても表れることがわかりました。
しっかり記憶したり理解したりするために同じ問題を何回も解く、という勉強方法が一般的です。
しかし、分散効果をより効かせるためには、たとえ不安があったとしても、どんどん違うタイプの問題にチャレンジした方がよいのです。

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